明王寺の紅葉/滋賀県甲賀市

甲賀伊賀の県境、忍の里に建つ明王寺は、モダンな庭園と紅葉で知られるお寺。東海自然歩道沿いの高台に立地し、美しい庭園と祈願のお寺として地元で親しまれている。その歴史は古く、811年(弘仁2年)円瑞上人により開創されたと伝えられており、天台宗の開祖、最澄の作という不動明王がある。この像を中心に4つの明王像が配置されており、天台寺院に5体の明王像を揃えているのはきわめて珍しい。豊かな自然の中に佇む境内は美しく手入れされており、秋になると赤や黄色に色づく木々の葉で、華やかに彩られる。池の西側には楓が多く植えてあり、水面に映る紅葉も美しい。
見どころ
釣鐘堂からを一望する、手入れの行き届いた庭園と色づいた紅葉は格別。本能寺の変で織田信長が明智光秀に殺害されたとき、大阪堺にいた徳川家康が領国の三河まで急ぎ戻った際のルートの拠点としても近年注目を集めている。徳川家康より四代家綱までの位牌もある。