紅葉の時期や見栄えを決める要素とは?民間気象会社に聞いた“美しい紅葉になる条件”
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厳しい暑さが続く今日この頃。徐々に涼しくなり、秋らしい過ごしやすい日が増えてくる、紅葉シーズンが待ち遠しい!例年記録的な猛暑を記録しているが、こうした気象条件は、紅葉の見頃時期や美しさにどう関係するのか。紅葉の見頃予想を毎年発表している気象情報会社・ウェザーニューズに聞いた。

紅葉の見頃時期を決めるのは夏より秋の気温
「葉が色付く時期は秋の気温と深く関係しており、気温が低いと色付く時期が早くなり、高いと遅くなります」と話すのは、ウェザーニューズで広報を担当する中村さん。
紅葉は、地域によって異なるものの、一般的には朝の最低気温が8度前後を下回る日があってからしばらくして色付き出すため、夏の気温はそれほど影響せず、秋の気温が低くなる時期が早ければ紅葉シーズンは早まるのだという。
「赤く染まる葉は、秋になり気温が下がり、日も短くなると、葉の根元と枝の間に『離層』と呼ばれるコルク状の組織を形成します。離層ができると、光合成で作られた糖が葉から枝などに届かず、日光を浴びて葉の糖とタンパク質が化学反応し、アントシアニンという赤い色素が作られます」
つまり日中は光合成が活発に行われる暖かさと日差しがあり、夜間は離層の形成が進む寒さとなるような寒暖差の大きな日が秋に増えるほど、赤くなるアントシアニン量が増え色付きが鮮やかになると言える。
「また、黄色くなる葉は、葉を緑色にする『クロロフィル』と、葉を黄色くする『カロチノイド』という2つの色素を持っています。季節が進み気温が下がると、クロロフィルが先に分解されるため、分解が遅いカロチノイドの色が際立って見えるようになり、黄色く見えるようになるのです」(中村さん)
こうした紅葉の仕組みから、色付きの時期はあくまで秋の気候で決まることが分かる。
猛暑で葉が曲がってしまうことも…夏の気候が紅葉に与える影響

一方で、夏の暑さが影響を与えるのは葉の形。サクラやコナラ、クヌギなどの木では、猛暑が原因で葉がカールしてしまい、紅葉の見栄えを損なう恐れがあるのだという。さらに、樹木の生育を維持するためにある程度の雨量が必要となるため、晴れ間が続き降水量が少なくなれば、葉の不揃いや葉のカールに影響を及ぼすことも考えられるとのこと。
だが同時に、日照時間が長ければ光合成が活発に行われ、アントシアニンを作り出す材料となる糖分もしっかり生成されることになる。夏の晴れと雨のバランスがいい年が、きれいな紅葉を楽しめるシーズンになると言えそうだ。
※取材時点の情報です。

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